1-3 どんなライフステージにもハマる懐の深さ

「身体が昔のように動いてくれない…」
「子供が出来てからはどこかに出かける趣味はちょっと…」
趣味に没頭する素敵な大人ほど、その趣味をやりたいのに外的要因でできなくなるのは辛いですよね。

若いころしかできない趣味に熱中するのももちろん悪いことではないですが、どうせだったら、自分の趣味を「ライフワーク」にしたいもの。
その点においてボードゲームという趣味は控えめに言って最強‼

今回はライフステージごとの趣味の傾向と障害。
そしてそれをボードゲームがどう乗り越えていくかについて解説していきたいと思います。

学生時代

趣味を自分で選択するようになるのは多くは中高生くらいでしょうか?
10代のいわゆる青春時代は多くの人にとって黄金時代。
楽しい理由はただ単純に若さもあると思いますが、同じコミュニティの中で気が合う友達と一緒の時間を過ごせることにあるように思えます。

いくら時間があるとはいえ、部活や勉強で忙しいのも学生の特徴。
このライフステージではボードゲームをメインの趣味にする必要はなく、あくまでサブの趣味として楽しむことをお勧めします。

学校の休み時間や部活の休みの日、ちょっとしたタイミングで友達と仲を深めるためのツールとしてボードゲームは最適です。

私には今、色々なボードゲームコミュニティがありますが、中でも楽しいのは中学時代の友達2人と3人で集まって一日中遊ぶこと。

学生時代にはボードゲームを趣味にはしてませんでしたが、その友達とは麻雀やカルドセプト[1]を延々やっていたのでボードゲームにハマるのは先刻承知でした。
気が合うことは分かっているのに機会がなくて合わなかった友人との繋がりを強烈に取り戻してくれただけでも私は本当にボードゲームに感謝しています。

学生時代あんなに仲良くしていた学友と機会を失って会っていない人はきっと多いはず。せっかく作った貴重なコミュニティを潰さないためにぜひボードゲームに誘ってみてはいかがでしょうか。

社会人

社会人になると取り巻く環境が激変する人が多くなります。
職場というコミュニティはたまの飲み会以外は外では合わないという人も多いので、休日どのように過ごすかは人生の満足度に大きく関わってきます。

令和4年に行われた内閣の「孤独・孤立の実態の全国調査(人々のつながりに関する基礎調査)」によると最も孤独感を感じている年齢は20~40歳の働き盛り世代です。

さらに、職場以外で趣味や部活動も含めた「社会活動」に参加していない人の割合は53.9%。
この中には友達や恋人と毎日楽しく過ごしている人もいれば1人を楽しんでいる人もいると思うので一概にはいえませんが、やることがなくてSNSや動画、ソーシャルゲームをしていたらもう休日が終わってしまう…という人もいると思います。

そういう方は是非、ゲームカフェやオープン会に参加してみてはいかがでしょうか。

本当にいい時代になったと思いますが、今はtwipla[2]で検索をかければ何かしらのゲーム会にヒットします。
とはいえオープン会は猛者が多く、初心者には辛い重いゲームメインだったりすることもあるので、まずはゲームカフェに行ってみることをお勧めします。
初心者である旨を話せばちゃんと優しく教えてくれますよ!

デビューしてから少し慣れたならばこのブログでも紹介していくような初心者オススメのボードゲームを一緒にプレイしてみるのもいいでしょう。

昔に戻っておしゃべりしながらゲームをしていると日々のストレスが吹っ飛びますよ‼

子育て中

就職に続いて大きなライフステージの変化が出産です。
ボードゲームに限らず自由気ままに趣味にお金と時間を使って遊びまわっていた人が生活を改めない場合、最悪配偶者に捨てられます笑

子育て中の趣味のキーワードは「妻や子供と遊べる」こと。最近はボ育てなんて言葉で注目されてますね。
私もよく「育児にもボードゲーム使ってるんですか?」みたいな質問されますが、私からすると「どうやってボードゲームなしで子育てするんだろう?」くらいの気持ちです。

というのも、ゲーム無しだと…暇なんですよ。
特に3歳くらいで物心つくようになってからですが、おままごととかごっこ遊びに毎回引きずり回されるのはすごく疲れます。

それよりもたとえ最初はほぼ運要素しかないゲーム[3]だったとしても勝敗が決まるゲームをやってた方がよっぽど楽しいです。

5~6歳ぐらいになれば徐々に中量級ゲームにも手を出せるようになりますし、「これが出来るようになったか…」と思うと感慨深いところもあります。

別に賢くしようとしなくたって、自然に文字を書いたり計算したりする要素がありますし、何よりその年の子どもってほっとくとずっとyoutube見たりテレビゲームしたりしちゃうので…家族で盤を囲んでる方が大分健全で有意義ですね。

「子供のため」という大義名分をもって遊べる趣味はなかなかないので…笑
皆さんもぜひ試してみてください。

老後

これは迎えてないので想像ですが…、老後こそボードゲームって趣味は生きるんじゃないでしょうか?ボードゲーマーに取って最大の悩みである「時間がない」というのをほぼ気にしなくてもいいのは最高です。

車などに乗れなくなって活動範囲が狭まる。
身体が徐々にいうことを聞かなくなる。
新しいコミュニティがなくなる。
ないない尽くしのなかで「さぁ趣味はどうしよう?」はやはり難しいですよね。

その時になってからボードゲームコミュニティを作るのは大変そうなので、働いているうちにしっかりと作成したコミュニティでじいさんやばあさんになってもゲームができるのが理想ですね。
…成長した自分の子どもや孫とゲームが出来るのもいいですよね。

また、これは少し話が逸れますが、老後に限らず実家や義実家に帰るときって話に詰まったりすることもありませんか?私もたいがい口下手で手持無沙汰でしたが、ゲームに出会ってからはそんな心配がなくなりました。
ボードゲームはちゃんと選べば本当の意味で老若男女が楽しめる[4]珍しい趣味なので、その点でも貴重だと思います。

まとめ

と、いうわけでここまで各ライフステージごとのボードゲームについて語ってきましたが、全体を通して言えることは「早く始めるに越したことはない」ということです。

「どのコミュニティでもライフステージでも楽しめる」ということを推してきましたが、実際にそこにいる皆が楽しめるゲームを提供するには経験が必要ですし、何より本当に自分が楽しめるボードゲーム仲間と出会うためには試行錯誤が必要です。

ここまで「ボードゲームは本当に素晴らしい」ということについて延々と語ってきましたが、次回ではボードゲームをやってみたけどハマらなかった人にその理由と初心者が陥りがちな落とし穴について話していきたいと思います。

それでは‼よいボードゲームライフを‼

参考文献

  1. モノポリーやいただきストリートといった「ダイスで周回しながら自分のマスを作り、そのマスに止まったプレイヤーからお金を奪い取る」といったルールをベースにしたプレステのゲーム。マスに自分のキャラクターを召喚しバトルするシステムが非常に斬新かつやりこみがいがあり、デッキを作るトレーディングカード的要素も楽しかったため、昔はまっていたボードゲーマーも多い

  2. x(旧Twitter)アカウントで管理ができるイベント予約システム。気軽に多くのボードゲーム会を検索することができるため、ボードゲーマーにはこのためだけにxに登録している人も多い(僕もそうでした。)

  3. いずれ別記事としてまとめるつもりですが、ガチの運ゲーだと「果樹園ゲーム」や「虹色のヘビ」、もう少し大きくなってくると「ドブルキッズ」や「猫とネズミの大レース」なんかがお勧めです

  4. これも改めてまとめたいと思ってますが、特に年代層が幅広い場合は実力差が出にくいコミュニケーションゲームが活躍します。私が最強ゲームの一角に必ず挙げている「ディクシット」や「私の世界の味方」最近だと「ファン・ファクツ」なんかも活躍しますね